投球(ピッチング)

投球の基本

【Classic】や【Meter】の投球では、SADFEのいずれかのボタンを押して球種を選択します。Sボタンはその投手の得意球に対応しており、通常はファストボール(速球系)になります。
球種を選択後、左スティックで投げたいコースを決定し、Sボタンを押すと、投手が投球動作に入ります(Sボタンの代わりに選択した球種と同じボタンを押すこともできます)。

【Meter】モードではワインドアップ中に【投球メーター(pitch meter)】が出現し、白いバーが投球フォームに応じて上下します。この間にSボタンを2回押して、投球を行います。1度目は頂点近くでパワーを決め、2度目は下がっていく時に黄色い線を狙ってリリースの精度を決めます。リリース精度決定のタイミングがもっともシビアです。完ぺきなタイミングで黄色い線を捉えた場合はバーが点滅し、投球の精度がアップします。

【Pure Analog】モードの投球は【Meter】モードによく似ていますが、Sボタンを押す代わりに、右スティックを下に倒してから上に倒して、入力のタイミングを決定します。右スティックを上に倒す時は、右スティックを左右に動かしてターゲットを捉えることが重要です。

変化球

変化球を選択すると球のアイコンから【変化球インジケーター(Pitch Break Indicator)】が現れ、投球の予想軌道を表示します。

大半の変化球は、低めのカーブや外へ逃げていくスライダーなどのように狙ったコースによって変化量が増えます。これは投手がファストボールと同じリリースで変化球を投げなければならないということをゲームに反映させたものです。

敬遠

打者を敬遠するには、Qボタンを押しながらAボタンを押し、次にSボタンを押します。敬遠は戦略的に使用されます。例えば、僅差の試合で強打者との勝負を避けるため、あるいはスコアリングポジション(得点圏)にランナーがいる場合にダブルプレーにできる状況を作るためです。

敬遠するべきかもしれない典型的な状況は、試合終盤で二塁か三塁に走者がおり、打席に迎えている強打者よりも次打者のほうが打ち取りやすい――という場合です。

ウエスト

ボールを1球外す(ウエストする)にはQボタンを押しながらSボタンを押し、もう一度Sボタンを押して投球します。ウエストした球をキャッチャーが捕球後、ADFボタンのいずれかを押すと、対応するベースに送球することができます。

ウエストはクイックモーションになるため、普段はモーションが遅い投手にとっても極めて有効なテクニックです。

ウエストするべきかもしれない典型的な状況は、早いカウントで盗塁が得意なランナーが一塁にいる――という場面です。ランナーが大きくリードを取っている時は、盗塁してくる可能性が高いので警戒しましょう。(必ず盗塁するとは限りません)

牽制

ランナーを牽制するには球種を決定後、Wボタンを押しながら対応するベースのボタン(ADFボタン)を押してください。牽制プレーの詳細な説明は【牽制とウエスト】の項目をお読みください。

クラシック(Classic)

シンプルな投球方法をお好みの方は【ゲーム設定(Gameplay Options)】の【投球インターフェース(Pitching Interface)】オプションを【Classic】にしてください。このモードではタイミングに関係なく、Sボタンを押すか長押しするだけで投球することができます。【Classic】での投球は、【Meter】での完ぺきなタイミングのときよりも精度が落ち、ひどいタイミングよりも正確だと言えるでしょう。

投球メーター(Pitch Meter)の操作

投球メーターで決定したパワーは球速に影響します。変化球を投げる場合には、パワーが大きいと球の変化や威力も多少増加します。一方でパワーが大きくなると、コントロールが多少乱れ、疲労が増すという欠点もあります。【Classic】モードではSボタンを長押しすると、通常よりもパワーの大きな投球を行えます。

【Meter】や【Pure Analog】の投球では、黒い【制球ゾーン】内での操作によって、投手が狙ったコースへどれだけ正確に投げられるかが変化します。常にできるだけ、真ん中の黄色い線の近くを狙いましょう。

Sボタンを押すのが遅れて【制球ゾーン】を外してしまうと、投手のリリースは遅くなりすぎ、ワンバウンド投球になる可能性もあります。逆にSボタンを押すのが早すぎると、投手はリリースを焦って球がすっぽ抜け、高めに大きく浮いてしまうでしょう。サイドスローの投手では、こうした傾向は水平方向に現れます。

投球精度を左右する2つの重要な能力値は【与四球率(BB/9)】と、選択した球種の制球力です。ファストボールのような球種は一般的に他の球種よりも制球しやすいと言えます。(たとえば、平均的なファストボールの方が最高のカーブよりも制球しやすいのです)

自信

【自信(Confidence)】は登板の後半になって響いてくる能力値です。疲労の影響をわずかに軽減するため、この数値が高いと投手は少しだけ長いイニングを投げることができます。【自信】は投手のすべての能力値(与四球率、制球力、疲労など)にわずかな影響を及ぼし、投手のその日の調子の良し悪しを示す働きをします。

球種

ファストボール(速球系)

最も速く、制球しやすいボールで、ストライクゾーンのどこへでも効果的に投げ込むことができます。すべての投手が持っており、大半の投手にとっては投球の組み立ての基本となる球種です。投手によっては、投球の3分の2をファストボールにしたいと思うかもしれません。

ストライクが先行して2ストライクまで追い込んだ時には、当てにくい(ただしコントロールもしにくい)変化球を増やすべきでしょう。しかし、ボールが先行してカウントを悪くした場合は、打者を歩かせないようファストボールを続けて投げるのが定石です。

チェンジアップ

大半の打者はファストボール(速球系)を待っているため、たまにチェンジアップを投げるとタイミングやスイングを崩し、優位に立つことができます。チェンジアップは低めに投げ込むべきです。うまく決まれば、打者は早く振りすぎたり、ボールの上を振ったりして空振りします。
チェンジアップは打者視点からは最初、腰の高さのファストボールのように見えるように投げられ、ファストボールではないと気付いた時にはスイングの修正が間に合わないこともしばしばあります。理想の結果は空振りか弱いゴロに打ち取ることでしょう。

カーブ

逆回転のかかった球が打者の近くで急激に落下します。うまく投げたカーブの低めに沈んでいく動きは打者にとって芯でとらえづらいものになります。特にファストボールを待っていた場合には難しいでしょう。

カーブの最大の問題はコントロールのしにくさです。ストライクゾーンを大きく外れたり、逆にど真ん中に入ってしまい絶好のホームランボールになってしまったりするかもしれません。塁上に走者がいる場面や三振の時は、ワンバウンドしたカーブを捕手が後逸してしまい、進塁や振り逃げを許してしまうリスクもあります。

それでもカーブは、打者のバランスを崩して次にどんな球が来るのか読みにくくさせるのに役立ちます。

スライダー

球速と変化の組み合わせが命の球種です。ファストボールのように近づいてきて、打者の手元で横へスライドしていくため、しっかりと合わせてスイングするのは難しいでしょう。ストライクゾーンからボールになる横への変化で打者を空振りさせる時に最大の威力を発揮します。

ですから、右対右または左対左といった利き腕が同じ打者との対戦において重宝するのです。利き腕が同じ打者との対戦では、内角よりも外角へのスライダーのほうが大きく曲げられるという利点も生かせます。利き腕が同じ打者との対戦では、外へ逃げていくスライダーや外角低めに流れていくスライダーが有効でしょう。

低めを攻めるカーブやチェンジアップと組み合わせることで投手はストライクゾーンを広く使うことがができるようになります。

シンカー

大きく落ちるファストボールで、ツーシームと似ています。非常に強力なシンカーを持っており、シンカーを軸に投球を組み立ててくる投手もいます。ゴロのアウトが大幅に増えるのが特徴です。

ナックル

わずかな回転もしくは無回転の投球で、打者の手元で思いもよらない急激な変化をします。ナックルが得意とする投手はナックルばかり投げてくることが多いですが、カウントが悪くなると、四球を避けるためにファストボールも使ってきます。

牽制とウエスト

投手が盗塁に対抗する手段は2つ――牽制とウエスト(ピッチアウト)です。牽制は走者を塁にくぎ付けにし、時にはアウトにもできるため、走者は盗塁狙いのリードを取りにくくなります。ウエストを使うと、俊足の走者が相手でも盗塁のタイミングさえ正しく予想できればアウトにすることができます。

牽制

走者のリードが一歩分大きい時でも刺せることはありますが、二歩リードを取ってきた場合には牽制アウトの可能性がぐっと高まります。走者が盗塁を狙っている場合も、牽制で刺される可能性が増えます。

優れた走者は平均的な走者に比べて牽制死することは少ないでしょう。また、対応力のあるランナー(CPUも含む)に牽制を繰り返すと、あまりリードを取らなくなります。

とはいえ、際限のない牽制はやめた方がいいでしょう。牽制はスタミナを少し消耗するうえ、暴投のリスクもわずかにあるからです。また、左投手が盗塁を狙っている一塁走者に牽制すると、時にランナーを誘い出して次の塁へと走らせることができますが、牽制をしすぎると効果が下がります。

ウエスト

ウエストするとキャッチャーの送球がはるかに正確になります。盗塁を防ぐのに加えて、ヒットエンドランを読んでいる局面にもウエストが効果的です。

2ボール未満の早いカウントであれば、ウエストは一般的にリスクも少なく、相手に盗塁やヒットエンドランを思いとどまらせるのにも役立ちます。

クイックモーション

最後に、クイックモーションで投げるという選択肢もあります。Wボタンを押しながら投げるとクイックモーションでの投球になります。

クイックは通常の投球に似ていますが、投手はコントロールを少し犠牲にして、普段よりも素早い動作で投球を行います。

その他

分析ツール

ピッチングの基礎が分かっても、打者を打ち取れず苦労しているなら、【投球/打撃分析(Pitcher-Batter Analysis)】ツールを使って何が起こっているのかを調べてみましょう。このツールはポーズメニューで【Settings】→【Stats】を選ぶことで呼び出せます。

これらの画面ではさまざまな投球フィルターを使って、多彩なシナリオを検証し、各投球のコースや結果をチェックできます。

本マニュアルの【『MLB® THE SHOW™ 18』用語一覧】には、ツールで使われる略語や用語の解説が載っているので、併せてご参照ください。

マウンドへ行く(Mound Visit)

投手がイニング中に乱調になったら、投手コーチによる【マウンドへ行く(Mound Visit)】を使うと、失った自信を多少取り戻すことができます。これは立ち上がりに苦労している先発ピッチャーにとっては特に役立つでしょう。

【マウンドへ行く(Mound Visit)】は、投手が続けて失点した後や多くの安打や四球(少なくとも3人)を許した後で使う効果的です。また、厳しい場面でブルペンのリリーフ投手が肩を作るまでの時間稼ぎにも使えます。

【ロード・トゥ・ザ・ショー(RTTS)】モードでは、投手コーチが状況を判断してマウンドへ向かうため、プレイヤーがタイミングを決めることはできません。

投手の自信(Confidence)

【Meter】操作で投球中に投手の自信が極めて高くなると投球メーターの黄色い線が太くなります。逆に投手の自信が極めて低い場合には投球メーターの黄色い線がまったく表示されなくなります。

全体的な自信に加えて、投手の現在の状態を示すもうひとつの指標が球種ごとの【球種別コマンド(Pitch Command)】メーターです。球種に対応するアクションボタンのまわりに表示される円形の青いメーターで、その球種の現在の威力を示しています。

各球種の【球種別コマンド】は制球力と変化量を組み合わせた数値で、一般的にはその球種が投げられる頻度によって変動します。

難易度

難易度設定は投手の投球結果を大きく左右しますが、投手の能力も投球結果に大きく影響する決定的な要因です。先発やリリーフを選択する時には、投球の鍵をにぎる能力値をよく見て判断しましょう。

投球の難易度が【Rookie】や【Veteran】の場合、【Adaptive Pitch Intelligence (API)】で捕手が球種やコースを提案してきます。APIによる提案は、カウント、直前の投球、投手のスタイル、現在の状況、対戦する打者のパワーなど、多くの要素を考慮して導かれます。

ゲームを始めたばかりの初心者には役立つでしょうが、上級プレイヤーは自分で投球を組み立て、打者に対してどんな球を投げるかを選びましょう。

投球前にマニュアルで盗塁が行われた場合、投手はプレートを外して走者よりも先にその塁へ送球することができます。もしくは、マニュアルでの盗塁中に空いている塁に対応したアクションボタン(Aボタン、Fボタン、Dボタン)を押すと、ピッチャーが自動的にプレートを外します。

十分な休養日を与えられていない投手は酷使するとすぐに疲れてしまいます。先発投手の場合、7日間で3回以上のクオリティスタートを行う(プレーオフでのエース級投手の登板など)と、こうした傾向が現れやすくなります。リリーフの場合は、過去2日間の投球数によって判断されます。

守備(フィールディング)

守備の基本

守備時は左スティックで野手を動かし、捕球後にSAFDボタンを押して、対応するベースへ送球します。

外野への大飛球を捕球した時や、捕球した外野手の肩が弱い時は、Qボタンを押すと中継の野手(カットマン)へボールを返せます。中継によって直接投げる場合よりも野手がより速く正確に送球できますし、送球が途中でカットされることで走者の進塁を思いとどまらせる効果もあります。

フライが上がると、巨大な円形のマーカーが打球のおおよその落下地点を示します。

ジャンピングキャッチとダイビングキャッチ

Eボタンを押すと、野手がジャンピングキャッチを試みます。ジャンピングキャッチを使えば内野手が低めのライナーやフライに飛びついたり、外野手がホームラン性の打球をキャッチしたりできることがあります。

グラブがボールに届かないと思ったら、Rボタンでダイビングキャッチすることができます。内野の間を抜けていく強烈なゴロをもぎ取ったり、難しい位置へのフライを手を伸ばして掴んだりするのに役立つ一方、ボールを取り損ねたり、弾いたりするリスクがあるため、状況をよく考えて使うようにしましょう。

ジャンピングキャッチとダイビングキャッチの使い分けが難しいと思ったら、【ゲーム設定(Gameplay Options)】の【Fielding One Button Dive/Jump】オプションをオンにすると、ひとつのボタンを押すだけで、状況に応じて野手がダイブかジャンプのいずれかを行うようになります。

ダブルプレー(ゲッツー)

0~1アウトで一塁に走者がいる場面は、ダブルプレー(併殺)を行える可能性があります。打球が野手の正面に飛んできたら、捕球後にまず二塁へ送球し、すばやく一塁へ送球して、一気に2アウトを奪えるかもしれません。

最も多くみられるダブルプレーの状況は、遊撃手か二塁手が二塁へ投げるか自らベースを踏んでから一塁へ送球するケースです。

ダブルプレーのアウトは両方ともフォースプレーになるため、野手は走者にタッチせずに塁を踏むだけでアウトにすることができます。このためアウトに必要なプレーの時間が短くなり、2つのアウトを奪える確率が高まるというわけです。

送球先に迷った時は、常に二塁でアウトを取るようにしましょう。二塁でのアウトの方が一塁でのアウトよりも価値がありますし、先に二塁でアウトを取った方がダブルプレーに繋がりやすいからです。(先にファーストでアウトを取ってしまうと、セカンドがタッチプレーになり、ゲッツーを取るのが難しくなります)

例えば一塁手が捕球した時も、二塁への送球が間に合うのであれば先に二塁でアウトを取るべきです。それから二塁に入った野手が一塁へ投げて2つめのアウトを狙いましょう。

その他

野手の捕球姿勢は送球結果に影響を及ぼします。捕球時にバランスを崩したり飛びついたりした場合は、送球が暴投になりやすくなります。外野手がしっかりと捕球後、走りながら送球(ランニングスロー)した場合、精度は多少損なわれますが通常よりも強く投げることができます。

外野へ飛んだ打球は効果的なルートで追うことが大切です。ボールに対して直角に走り込むアングルは攻撃的で、時間を節約できる一方、野手の横を抜かれてしまうリスクもあります。